Computer Useで競合調査:出典を確認できる比較表の作り方
5製品の調査テンプレートと公式資料の確認例を配布。プラン条件、未確認項目、資料の矛盾を残しながら、根拠をたどれる比較表を作る手順を説明します。
競合比較表は、各項目の根拠をほかの人が確認できてこそ役立ちます。今回は商品画像やSNS素材を作る担当者を想定し、Canva、Adobe Firefly、Leonardo.Ai、Ideogram、Recraftを調査対象にしました。画質ランキングではなく、すべての用途で同等の代替品という意味でもありません。
調査キットをダウンロード。5製品の比較CSV、32行の項目別記録、空のテンプレート、再利用できるプロンプトが入っています。確認例は3製品の公式資料に限られ、5サイトでのブラウザー操作や画像生成は実施していません。プロンプトも実行履歴ではなくテンプレートです。
作業の目的から項目を決める
商品画像の生成、一部の修正、背景削除、文字の配置、ブランド素材の再利用、ファイルの書き出しを想定します。そのうえで、生成、部分編集、背景削除、文字・レイアウト、ブランド再利用、形式、解像度、無料枠、課金単位を別々の項目にします。
「SVG対応」とあっても、すべてのラスター画像を編集可能なベクターにできるとは限りません。文字生成の紹介も、実際の綴りの正確さを測定した結果ではありません。商用利用については、適用プランと規約の出典を残し、個別の素材の権利保証と混同しないでください。
ファイルとブラウザーを準備する
ファイルを書き込めるローカルのCodexタスクに targets.csv、2つの空CSV、prompt.txt を置きます。利用する接続済みブラウザーを明示してください。ブラウザーごとにログイン状態やプロファイルが異なる場合があります。公開資料を読む練習なので、有料プランの購入や生成リクエストは不要です。
開始URLはあくまで入口です。ページから関連する公式機能・料金・ドキュメントへ進み、項目ごとに最終URLを保存します。接続できない場合は権限の確認手順を参照してください。明示的に拒否されたアクセスを別のツールで迂回してはいけません。
比較表より先に証拠を集める
「先に項目別の根拠を提出し、確認後に比較表を作る」と指示します。製品名、項目、値、URL、出典の見出し、短い根拠または要約、確認時刻、プラン・環境、確認状態を記録します。
価格なら通貨、単位、請求期間、プラン、日付を一組で扱います。年払いと月払いの条件が不明なら金額を確定しません。サービスごとに異なるクレジットを、そのまま生成回数に換算しないでください。
| 状態 | 意味 |
|---|---|
verified_vendor_statement | 引用した公式説明と一致。独立した製品テストではない |
not_verified | 現時点で根拠が不足 |
access_denied | アクセスが拒否され、事実を取得できなかった |
conflict | 資料の説明や条件が一致しない |
needs_clarification | 単位や上限などが曖昧 |
未確認を「非対応」「ゼロ」「無制限」に置き換えないことが大切です。
コピーして使える調査指示
最初から5製品すべてを埋めようとせず、アクセス可能な1製品で証拠の形式を確認します。以下は再利用する指示の例であり、実行済みブラウザーセッションの記録ではありません。ダウンロードしたファイルを、書き込み可能な作業フォルダーに置いてから使ってください。
目的:商品画像とSNS素材の制作に使う画像ツールを調査する。
このフォルダーの targets.csv と2つの *-template.csv を読む。
接続・許可済みのブラウザーで公開された公式ページのみを確認する。
まずアクセス可能な最初の製品の証拠を提示し、確認後に他の許可済み対象へ進む。
調査項目:生成、部分編集、背景除去、文字・レイアウト、ブランド素材の再利用、
出力形式・解像度、無料枠、課金単位、商用利用条件。
結論ごとに1行を作り、テンプレートの列を維持する:
product, field, value, source_url, source_id, source_heading,
short_evidence, checked_at_utc, plan_and_platform,
verification_status, review_notes, method。
資料が裏付ける内容と制限を記録し、実際の取得時刻をUTCで残す。
要約を引用文のように書かない。出典で確認できた事業者の説明だけを
verified_vendor_statement とし、未確認・矛盾・要確認・アクセス拒否を区別する。
情報がないことを、非対応・無料・無制限・ゼロと解釈しない。
ログイン、購入、画像生成、外部フォーム送信は行わない。
明示的に拒否された対象では停止し、別の手段で回避しない。
先に証拠と未解決項目を提示する。確認後、テンプレートに従って
evidence.csv と comparison.csv を作り、再読込で行数・出典欠落・矛盾を報告する。
最初の確認は製品単位ではなく項目単位で行います。背景除去の説明しか見つからなければ、その狭い結論だけを採用します。解像度や対象プランは未確認のままで構いません。見た目の整った表より、何が未確定か分かる表の方が次の判断に使えます。
ひとつの出典を比較表の記述に変える
以下は配布ファイル内の実際の証拠行を読みやすく示したものです。公式資料の調査記録であり、製品を操作した結果ではありません。
| 項目 | 記録された値 |
|---|---|
| 製品・フィールド | Leonardo.Ai / background_removal |
| 値 | 背景除去機能の記載あり |
| 出典ID | L1 |
| 出典URL | 公式画像エディターのページ |
| 取得時の見出し | Tools for precise, prompt-based image editing |
| 取得日時 | 2026-09-28T16:00:30.980754+00:00 |
| 状態 | verified_vendor_statement |
| 方法 | 公式ページの取得。製品UIの操作なし |
この証拠から書けるのは「公式資料に背景除去の記載がある。出力品質と選択プランでの利用可否は未検証」という範囲です。「最もきれいに切り抜ける」「高解像度で無料出力できる」「どの商品写真にも使える」とは言えません。
ページが変わった場合は過去の取得日時を残し、新しい観測を追加します。古い内容のまま日付だけを更新しないでください。情報が矛盾する場合も、両方の説明と適用条件を保存してから、自分のアカウントに該当する条件を調べます。
公式資料から確認できた範囲
確認日は2026年9月28日です。以下はWeb調査による公式資料の確認であり、製品UIの操作結果ではありません。
| 製品 | 資料に記載された内容 | 未解決の項目 |
|---|---|---|
| Canva | 本調査では機能を未確認 | アクセス拒否。全項目未確認 |
| Adobe Firefly | 本調査では機能を未確認 | アクセス拒否。全項目未確認 |
| Leonardo.Ai | 指示・参照画像による編集、背景削除 | 選択プランの出力形式、解像度、無料枠 |
| Ideogram | Canvasでの生成、マスク編集、文字ツール | Canvasを引き続き利用できるユーザー向け資料。PNGのプラン条件に矛盾 |
| Recraft | ラスター・ベクター形式、参照画像やスタイルの制御 | クレジットと生成回数の関係、モデル別の制限 |
出典:Leonardoの編集機能、Ideogram Canvas、Recraftのデザイン機能。CanvaとAdobeについて別の方法でアクセス拒否を回避することはしていません。
IdeogramのCanvasページは、画像メニューの説明ではPNGをPlus以上に関連づけ、ダウンロード説明ではBasic以上としています。都合のよい方を採用せず、矛盾として残しました。プランの案内も、最新の利用条件や上限は現在の料金ページで確認するよう案内しています。
Recraftの利用規約には、無料プランの素材の商用利用に制限があります。一般的な権利の紹介だけで無料素材を顧客広告に使えると判断できません。後から有料化すれば過去の素材にも権利が遡及すると推測することも避けます。
未確認項目から次の検証を決める
透明背景の商品画像、編集可能なベクターロゴ、顧客広告に使える素材が必要だとします。これは要件を考えるための例であり、実施済みの顧客案件や製品ランキングではありません。
| 要件 | 資料で確認できること | 追加で確かめること |
|---|---|---|
| 透明背景の商品画像 | 背景除去機能の説明があるか | 自分の画像の輪郭、透過、出力寸法 |
| 編集可能なベクターロゴ | 対応する制作・出力手順があるか | 自分の作業で使える編集可能なパスが含まれるか |
| 顧客向け広告 | 対象プランの規約を特定できるか | 実際の素材・契約・用途が条件を満たすか |
Leonardoの編集機能の記載は、次に自分の画像で試す候補にできます。Recraftの出力形式の記載は、ベクター制作手順を確認する理由になります。アクセスできなかった製品は未評価です。証拠不足を理由に性能が劣るとは判断しません。
この調査の成果は総合順位ではなく、次に実行する検証項目です。LPのQA演習でも、成功表示と保存された結果を分け、観測可能な完了条件から判断します。
書き出してから再確認する
CSVライブラリでカンマ、引用符、改行を正しく処理し、UTF-8で保存します。表計算ソフトにテキストとして読み込み、折り返し表示にします。製品が1行ずつ残り、出典URLを開くかブラウザーにコピーして参照できることを確認してください。自動的にリンクになるかはソフトによって異なります。比較表と根拠ファイルは一緒に共有してください。
今回のファイルはプログラムで再読込し、5製品・32行の記録と列の一致を確認しました。表計算ソフトの画面確認は未実施です。出典がある比較項目には、確認できた条件、注記、URLを残しています。アクセス拒否や未確認の項目には状態を記載し、出典を補って作ることはしていません。比較表は次に何を試すかを決めるためのもので、自社素材や最終出力のテストの代わりにはなりません。
表計算ソフトなしでCSVの構造を確認する
Python 3.9以降を用意し、次のコードを展開先の research-kit/check_research.py として保存し、そのフォルダーで python3 -B check_research.py を実行します。テンプレートと列が一致し、比較が5行、証拠が32行あること、確認済みの事業者の説明に出典URLがあることを調べます。確認するのはファイル構造であり、主張の真偽ではありません。
import csv
from pathlib import Path
for name, expected in [("comparison", 5), ("evidence", 32)]:
with Path(f"{name}-template.csv").open(encoding="utf-8-sig", newline="") as f:
columns = next(csv.reader(f))
with Path(f"{name}.csv").open(encoding="utf-8-sig", newline="") as f:
reader = csv.DictReader(f)
assert reader.fieldnames == columns, name
rows = list(reader)
assert len(rows) == expected, (name, len(rows))
assert all(None not in row and None not in row.values() for row in rows)
if name == "evidence":
for row in rows:
if row["verification_status"] == "verified_vendor_statement":
assert row["source_url"].startswith("https://"), row["product"]
print(name, len(rows), "structure OK")
本例をローカルで実行した出力は comparison 5 structure OK と evidence 32 structure OK です。製品や証拠を追加したら期待行数も変えてください。検査に合わせて有用な行を削除する必要はありません。
表計算ソフトで1列にまとまる場合は、インポート時の区切りをカンマにします。URLがリンク表示にならなくても、ブラウザーにコピーして確認できます。リンク装飾とアクセス可否は別です。出典が消えた場合は過去の記録を保存し、新しい確認を未解決として扱います。
よくある質問
- 5製品をブラウザーで実測した比較ですか?
- いいえ。3製品の公式資料を確認し、2製品はアクセス拒否で未確認です。製品UIの操作や画質の比較は行っていません。
- 競合調査表には何を残しますか?
- 比較は製品ごと、証拠は主張ごとに行を分けます。出典URL、取得日時、プラン、調査方法、確認状態を残し、結論を追跡できるようにします。
- 一部のサイトにアクセスできなくても比較できますか?
- 部分的な比較として扱えます。未確認の理由を残し、証拠のない順位付けから除外します。情報がないことは機能がない証拠ではありません。
- CSV検査が通れば調査は正しいですか?
- いいえ。検査は構造と列を確認するものです。主張は出典で確認し、実際の出力品質は別の製品テストで確かめます。


